縁起

 

当社は出雲国風土記に佐太大神社、あるいは佐太御子社と記されている古い神社である。本殿、直会(なおらい)殿、舞殿、神門、および数宇の摂末社(せつまつしゃ)などの建造物を有している。 祭神は、正殿に佐太大神(さだおおかみ)、伊弉諸尊(いざなぎのみこと)、伊弉再尊(いざなみのみこと)、速玉男命(はやたまおのみこと)、事解男命(ことさかおのみこと)。 北殿に天照大神(あまてらすおおかみ)、瓊々杵尊(ににぎのみこと)。南殿に素盞鳴尊(すさのおのみこと)、秘説四柱の神が祀られている。 主神の佐太大神は、猿田彦大神(さるたのひこおおかみ)で、出雲国風土記によると加賀(かか)の潜戸(くけど)に御誕生になり、古くから導きの神、道開きの神、福の神、長寿の神、交通・海上守護の神、地鎮の神として信仰されてきた。 清和(せいわ)天皇貞観(じょうがん)年中従四位下に叙され、後鳥羽院の時代には神領七千貫・神主社僧二百二十四人と定められていたという。延喜式(えんぎしき)には佐陀大社と記され、出雲二宮と仰がれていた。